20世紀末に消えた、伊勢名物の甘い香り

「ぱんじゅう」という焼き菓子、伊勢出身で知らない人はいないだろう。
10年前まで伊勢市駅前にあった総本家七越が販売、店内で食べることもできた。
伊勢うどんと並んで、ワタシが子供の頃から慣れ親しんだソウルフードとも言える食べ物。
形は半球状で、蜂蜜入りのこし餡がたっぷり。
柔らかい薄皮の上に、青海苔をちょこっとトッピング。
蜂蜜が焦げた香ばしい匂いに、青海苔のほのかな磯の香りがアクセント。4個一皿、200円。
店内で食べる焼き立てアツアツが最高だった。


●左は、七越ぱんじゅうと繁盛していた頃の店舗、右は、はじめ屋のぱんじゅうと現在の七越店舗跡

総本家七越は明治34年、東京神田で創業。
パンとまんじゅうを合体したぱんじゅうを開発し、登録商標「七越ぱんじゅう」と命名
一時は全国68カヵ所の支店があったらしい。そして戦後、総本店を東京から伊勢神宮のお膝元に移転する。
以来伊勢の町で多くの人に親しまれていたが、2000年5月に突然の廃業。
理由は、ぱんじゅう作りを切り盛りしていた女将が亡くなり、味の継承ができなくなったからとか。
息子さんや多くの従業員がいたのに残念。
その後、市内には複数のばんじゅう店が開店。先日訪れたはじめ屋さんは、最初にできたお店だった。
これはこれで美味しいものの、味や香りは総本家七越とはまったくの別物。
昔の記憶を消して食べることって、どうしても無理なんだなぁ。
店主も七越ファンだったみたいだけど、あの味の完全復活は難しいみたい。
いま全国各地に散在するぱんじゅう店は、七越の流れを汲むものが多いのかも。
でも味や形状は元祖七越とは少し違うみたい。機会があれば食べ歩きたい気もする。

◆七越ぱんじゅうの写真は、「I Love 七越ぱんじゅう」サイト管理人、七越太郎様のご提供、また店舗写真は、けんち's Room様より転載させていただきました。


I Love 七越ぱんじゅう





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